不妊に対する鍼灸治療について

不妊鍼灸治療に来る方は色々と試しても良い結果が出ず、最後に鍼灸を選択してきたと言う方も少なくないです。

鍼灸治療をしたから必ず妊娠する。と断言は出来ませんが、きちんと通院している方はやはり良い結果が出やすい傾向にあります。

特に体外受精に取り組んでいる方には、少なくとも週に1回を3〜6ヶ月は続けて欲しいです。

理由としては、体質を上げていくのは簡単ではありません。コツコツとした積み重ねが大事になります。併せて、長い間の不妊治療による薬の使用により、卵巣が疲れてしまっている方も多いからです。

ダイエットも一時的に頑張ると痩せるかもしれませんが、リバウンドもしやすく逆に太ってしまう事が多いですよね。でも、少しずつ無理せず減量していった方はリバウンドも少なく、健康的な状態をキープしやすくなるのと同じようなイメージです。

細かい事で言えば、基礎体温がキレイな二層性の状態が3ヶ月続くと以降の卵子の質は上がってくると言われており、この時点で少なくとも3ヶ月必要なのです。そして、二層性になるように身体を作っていくための時間が必要になってくると言う事です。

薬により、採卵数は増えるかもしれませんが、質が良くなっている訳ではないです。多くの方が個数にこだわってしまいがちですが、中身の質が良くないと結果的には意味がないです。

私がいつも患者さんには『数年後に後悔しないために、ご主人や他の人とは関係なく、ご本人が後悔なくやりきって欲しい』と話しています。

もちろん、体外受精などは高額治療ですし、その上、毎週鍼灸治療に通う費用も重なるのは経済的にキツいのも充分理解しています。

でも、不妊治療は“今”この瞬間が一番大事なんです。後でも先でもなく“今”なんです(林先生みたいですが…)。

不妊治療は努力しても結果が必ずでるわけではなく、正解がないのも事実です。
これが、いつも私が思う不妊治療の大変さだと思っています。